お前のことなんか好きじゃないのに
※注意 : 両性具有の生理の血の表現があります※
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舎弟たちを引き連れ、長瀬(ながせ)がいつものように校内を歩いていると、廊下の向こうから見慣れた金髪が同じく舎弟を引き連れやってくるのが目に入った。
どうやら向こうも……城戸(きど)も気づいたらしく、長瀬を睨み付けながらこちらへやってくる。
またか……うるせーのが来たな。
城戸の顔を見た長瀬は、心の中で呆れたようなため息をついた。
「おいコラ、長瀬! てめぇ、『晴嵐(せいらん)のキング』とか言われて、頂点(テッペン)取った気になってるらしいじゃねえか。晴嵐(ここ)のテッペンはなぁ、そんな簡単に取れるもんじゃねぇんだよ! どっちが、テッペンにふさわしいか、今日こそ決着つけようじゃねえか!」
開口一番、これだ。
顔を合わせれば、一方的にしつこく絡んでくる城戸に、長瀬は内心うんざりしていた。
「相変わらず往生際の悪りぃやつだな。ふさわしいも何も、晴嵐のテッペンは、俺だって決まってんだよ」
吠える城戸に、長瀬は当然といった余裕の口ぶりで答えた。
その態度と言葉が、城戸の怒りに火を点ける。
「んだと……勝手に決めてんじゃねえよ、クソが!」
城戸は怒りの形相で拳を振り上げ、長瀬に殴りかかる。
だが、城戸よりも長瀬の動きの方が一瞬速かった。
長瀬は城戸の攻撃をさっとかわすと、みぞおちに強烈なパンチを食らわせる。
「ぐぁっ……」
強烈な一撃に、城戸はその場に崩れ落ちた。
倒れた城戸を見下ろしながら、余裕の表情で長瀬は言う。
「俺に勝とうだなんて、百万年早ぇーんだよ。一万回ぐらい生まれ変わって出直してこい」
「晴嵐(ウチ)のテッペンは、俺らのモンだからよ。いい加減諦めろや」
長瀬の側に控えている長瀬派のスキンヘッドの幹部が毒づく。
「オラッ、どけっ、邪魔なんだよ!」
長瀬派の幹部たちは、城戸派の連中を押しのけ、蹴散らしながら去っていく。
敗れた城戸派は、大人しく道を開けざるを得なかった。
「……クソが……ふざけやがって……」
去っていく長瀬の後姿を睨み付けながら、城戸は怒りで身体を震わせていた。
+++
「ふー……」
洋式便器に腰を下ろし、腕組みをした長瀬は、大きくため息をついた。
便器に跨った長瀬の女の部分からは、どろりとした血液が垂れ、便器に溜まった水の中に落ちていく。
今月も例のアレがやってきた。
月一の女の部分からの出血、生理だ。
女性にしかないはずの生理がなぜ、男である長瀬に……?
というところだが、実は長瀬、見た目はどこからどう見ても男でありながら、女の部分も持つ、いわゆる真性半陰陽という身体なのだった。
長瀬は学ランのポケットから手のひらに乗る大きさの白い包みを出すと、表についているテープを引きはがし、剥いた中身を膝の上に置いた。
そう、女性なら誰でも見覚えのあるもの……生理用ナプキンだ。
下着には、べっとりと血の染み込んだ、使用済みの生理用ナプキンが張り付けられている。
長瀬はそれを剥ぎ取ると、新しいナプキンの包み紙でくるみ、側のごみ箱に投げ入れた。
新しいナプキンを下着に張り付け、身支度を整えた長瀬はトイレを後にする。
城戸が小便器で用を足していると、誰かが個室から出てくる気配がした。
振り返ってみると、背後を、頬にかかるぐらいのうねったくせ毛の黒髪に、髭を生やした男……長瀬が通っていくところだった。
だが、長瀬はこちらに気づかないようで、洗面台で手を洗うと、トイレから出ていった。
個室ってことは、長瀬のやつ、ウ○コでもしてたのか? ちょっと覗いてやれ。
発想が既に小学生だが、それはこの際いい。
どういうわけか好奇心に駆られた城戸は、長瀬が入っていた個室へと足を踏み入れた。
洋式便器の水の中には、直径1センチほどの真っ赤な点……おそらく血だろう、が流れ切れなかったのか、便器にこびりつくように落ちていた。
「ん? 血……?」
あいつ、切れ痔か何かなのか?
疑問に思う城戸だが、ふと、側に置いてあるごみ箱が目につく。
蓋を開けると他のごみはなく、使用済みの生理用ナプキンらしき物体が、一つだけ丸めて突っ込まれていた。
ごみ箱に手を突っ込み、拾ってみる。
手に取ってみると、今まさに捨てたばかりなのだろう、まだほんのりと温かい。
怖いもの見たさで開いてみると、中にはべったりと大量の血が広がっていた。
「うわっ……」
ケンカで血は見慣れているとはいえ、生理の血を見るのはさすがに初めてだった。
あまりの生々しさに城戸は思わず目を背けると、それを再びごみ箱に投げ捨てた。
「何で、こんなもんがここに……」
言っておくが、ここは男子校の男子便所だ。
女性が使用済みの生理用ナプキンを捨てたとは考えにくい。
しかも、さっきここから出てきたのは、女性などではなく、どこからどう見ても野郎な、あの長瀬なのだ。
ってことは、まさか……長瀬が?
まさか、冗談だろ、と思う城戸だったが、可能性としては考えられないこともない。
世の中には、見た目は男でありながら女の部分も持つ、いわゆる半陰陽と呼ばれる男性がいるらしいのだから。
らしい、というのは、城戸自身はそういった身体の男性は、テレビやネットで見ただけで、実際に会ったことはないからだ。
どこからどう見ても男な長瀬に生理がある。
すると、考えられる可能性は一つしかない。
長瀬の身体は、自分のような普通の男ではなく、生理もある女の部分を持っている身体だということだ。
「……なるほどな。コイツはいいネタじゃねえか」
城戸の顔に、暗い企みの笑いが浮かぶ。
+++
「で、俺に何の用だ?」
数日後。城戸は長瀬を人気のない屋上に呼び出していた。
「何がおかしい」
問いには答えず、ニヤついた顔でこちらを見る城戸に、長瀬は苛立ったような表情を見せる。
城戸は意味ありげな笑いを浮かべると、単刀直入に言った。
「長瀬。お前、普通の男じゃねえんだろ。知ってるんだぜ。お前が女だってこと」
「!」
長瀬の顔に一瞬、驚きの表情が浮かぶ。
だがそれはすぐに消え、いつもの鋭い眼光へと変わった。
「だったらどうだって言うんだ? あぁ?」
否定もしないが肯定もしない。
堂々とした態度は、いかにも長瀬らしいやり方だ。
すると、城戸は長瀬の胸倉を掴み、
「てめえが女だってこと、俺がこの目で確かめてやるまでだ!」
いきなり殴りかかってきた。
長瀬は城戸の拳を手のひらで押しとどめると、胸倉を掴んでいる手を掴んで揺さぶり、足払いをかける。
「うぉっ」
突然の反撃に城戸が怯んだ隙に、長瀬は胸倉を掴んでいた手を払い落とし、城戸のボディに蹴りを入れた。
「ぐっ……」
蹴られた衝撃で思わず後退する城戸だったが、またすぐ長瀬に飛びかかっていく。
ケンカで長瀬には勝ったことがないため、格下であると思われがちな城戸だが、ヤンキーの中でもケンカの腕に覚えのある猛者ばかりが集結している、この晴嵐男子高校の二大派閥のうちの一方を統べているのだ。その実力は相当なものだ。
実際、晴嵐ケンカ番付では、一位の長瀬に次いで、僅差で二位なのだから。実力ではほぼ互角のはずだ。
チャンスさえあれば……長瀬の隙を上手く突けば、勝てる可能性は十分にある。
お互いの攻撃を絶妙にかわしながら、長瀬と城戸は熾烈な闘いを繰り広げた。
「なるほどな、さすがは『晴嵐のキング』って言われるだけのことはあるじゃねーか。そう簡単にはいかねえってワケだな」
長瀬の攻撃を食い止めながら、城戸が言う。
「けどよぉ、俺も男として、生理のある女に負けるワケにはいかねーからな」
そう言った瞬間、一瞬、長瀬が怯んだのを城戸は見逃さなかった。
一瞬の隙を突き、城戸は長瀬に攻撃を仕掛ける。
「ぐぅっ……」
城戸の膝蹴りが長瀬のみぞおちにもろに入り、息を詰まらせた長瀬は、胸を押さえてその場に倒れこんだ。
城戸はすぐさま馬乗りになり、長瀬にパンチの連打を浴びせる。
激しい殴打に長瀬の口端は切れ、鼻と口からは血が流れ出した。
だが、これぐらいでは、まだ生ぬるい。
ダメ押しに、みぞおちに強烈なのを二、三発ブチ込んでおく。
「ぐ……っ……はぁ、は……っぐぁっ……!」
城戸の攻撃をボディに食らう度、長瀬の身体はくの字に折れ曲がり、地面に沈んだ。
「ざまあねぇな、長瀬。てめえの天下も今日限りで終わりだ。テッペンは俺がもらっといてやるよ」
ぐったりと横たわる長瀬を見下ろしながら、勝ち誇ったように城戸が言う。
そして、手を伸ばし、長瀬のベルトに手をかけた。
「! なっ……何しやが……っぐぁっ!」
バックルを外す金属音に気づき、抵抗しようとする長瀬のみぞおちに、城戸は再び強力なパンチを叩きこむ。
「おっと。暴れるなよ?」
ぐったりと伸びた長瀬に、城戸は余裕の表情でほくそ笑むと、長瀬のベルトを外し、ズボンと下着の腰を掴んで、膝下あたりまで一気に引き下ろした。
そして、両脚からそれらを抜き取り、投げ捨てる。
裸に剥かれた長瀬の股間には、城戸と同じ、普通の男のものがついていた。
これだけじゃ、分かんねーよな。
城戸は両手で長瀬の太ももを掴み上げ、大きく左右に開かせる。
すると、男の部分の下の方に隠れて、縦に開いた亀裂の一部があらわになった。
片手で長瀬の男の部分を持ち上げ、隠れた部分をすべて露出させる。
そこにあったのは、普通の男には決して存在しないもの……女性器だった。
「へえ……これか」
初めて生で見る女性器に城戸は色めき立ち、興奮で股間を硬くした。
慎ましやかに閉じられた女の部分の入口を指で左右に広げると、内部のサーモンピンク色の粘膜があらわになる。
「きれいな色してんな。……処女か?」
城戸は長瀬の女の部分に指を突っ込むと、ぐちゃぐちゃとかき回した。
熱く濡れた膣粘膜が、武骨な指で乱暴に掻き混ぜられる。
「……っ」
自分でも触ったことのない場所をいじられ、長瀬は嫌悪感をあらわにした。
ふいに、奥まで乱暴に指を突き挿れられ、衝撃に長瀬は目を見開く。
「あぐっ……!」
「ここにチ○ポ挿れられたことあるかって聞いてんだよ」
言いながら、城戸は指で長瀬の膣をこね回している。
「っ、ねーよ! んなの、あるわけねーだろ!」
「ふーん……なるほどな」
叫ぶ長瀬に、城戸は満足そうな顔でにやりと笑うと、長瀬の女の部分から指を抜き、青臭い雌の匂いのする粘液に濡れた指を舐めた。
「じゃあ、俺がお前の初めての男ってワケだ」
「な、何を……」
城戸の言葉に不穏なものを感じた長瀬は、顔色を変え、身じろぎした。
城戸はベルトを外し、ズボンのチャックを下ろすと、ズボンと下着から硬く膨らんだモノを解放する。
ガチガチに張り、反り返った肉棒からは我慢汁が溢れ出していた。
「チ○ポで処女膜ブチ破って、俺の女にしてやる」
城戸は硬くなった自らのモノを軽く扱くと、長瀬の女の部分に唾を吐いた。
そして、殴られた痛みで満足に動けない長瀬に、身体ごと覆いかぶさっていく。
迫りくる城戸から逃れようと、長瀬は必死に身体をばたつかせた。
「! やめろ!」
「暴れんなっつってるだろ……大人しくしとけ」
城戸は嫌がってもがく長瀬を身体ごと押さえつけ、唾液で濡れた女の部分の入口に、我慢汁で濡れた自らの硬いモノを強く押し当てる。
そしてそのまま強引に腰を押し進め、いきり勃ったモノを一気に突き挿れた。
ブチッと処女膜が無残に引き裂かれる感触が膣内に広がり、破瓜の痛みが長瀬を襲う。
「ぅぐあぁぁぁ……ッ……!」
長瀬の喉から声にならない叫び声のような悲鳴が上がった。
結合部から、処女喪失の血がじわりとにじみ出る。
「へへ……全部挿入ったぜ、長瀬……お前のマ○コ、キツくてたまんねーな……」
快感に上ずった声で、城戸が言う。
その表情は、野卑た下種そのものだった。
「……クソが……てめえ、後でぜってーブチ殺す……」
長瀬はギリギリと奥歯を噛むと、それだけで人が殺せそうなぐらい強い殺気のこもった目で城戸を睨み付けた。
だが、城戸はそんな長瀬に全く動じる様子もなく、ニヤついた表情で長瀬を見下ろしている。
「は……そんなこと言ってられんのも、今だけだぜ。おらっ」
城戸は軽く腰を引くと、長瀬の膣内で抜き差しを始めた。
「っひッ……!」
ろくに濡れてもない膣粘膜を硬い男性器で乱暴に擦られ、長瀬はひりつく痛みに喘いだ。
「……いい、いいぜ、長瀬……! お前ん中、すげえ気持ちいい……っ!」
初めて味わう女性器の味に城戸は腰が止まらず、本能のままメチャクチャに長瀬を突く。
城戸の硬いモノは膣奥の子宮口に容赦なく突き立てられ、長瀬の子宮をひしゃげるほど強く突き上げ、なぶった。
「痛てぇっ、奥は痛てぇんだよっ、やめろっ……!」
硬いモノで乱暴に子宮を突かれ、腹の奥にボディブローを浴びせられるような痛みに、長瀬はもがいた。
「なあ、長瀬……これ、中で出したら、どーなんのかな?」
長瀬の子宮口を突き上げ、ニヤついた薄ら笑いを浮かべながら、揶揄するように城戸が言う。
「デキちまうかもなあ、マジで。生理あるぐらいだから、孕めるんだよなぁ?」
「!」
城戸の言葉に、長瀬の目が驚きで大きく見開かれた。
俺が、妊娠……?
こんなやつにヤラれて……?
男の自分が男に……しかもこんな格下の大嫌いな男にレイプで妊娠させられるだなんて、想像しただけで吐き気がする。
『長瀬くんは毎月生理もあるようだし、検査してみたところ卵巣から排卵もしてるみたいだから、女性としての生殖能力はあると考えて間違いないでしょう』
両性科の医師に言われた診断内容が頭の中によみがえってきて、長瀬は絶望した。
オギノ式によると、生理開始から一週間ほどは妊娠する確率は低い、いわゆる『安全日』というやつで、現在の長瀬の状態はまさにそれなのだが、それでも、避妊をせず、生で中出しをされたら妊娠してしまうリスクは十二分にある。
恐慌状態に陥った長瀬に、城戸の言葉が追い打ちをかける。
「実はもうとっくにデキてたりしてな。中出ししなくても、我慢汁だけでも妊娠するらしいぜ? 俺の我慢汁の中の精子がお前の卵ブチ抜いて、受精させてるかもよ」
「ぅああぁッ……言うなっ……!」
もう手遅れかも知れないと言うのか。
長瀬はたまらず叫び、首を横に振った。
城戸はというと、そんな長瀬の様子を心底楽しそうなニヤついた表情で見ている。
まさか、こんなにビビるとは思わなかったぜ。これは相当楽しめそうだな。
自分の行動次第で、長瀬を孕ますことができる。
まさに、生かすも殺すも城戸の気分次第、というわけだ。
長瀬の反応を楽しんでいた城戸だったが、ふと、ある変化に気づく。
「おい、長瀬……お前、勃ってるじゃねーか」
先ほどまで縮こまっていたはずだった長瀬の男の部分は、硬く張り詰め、勃ち上がっていた。
城戸は長瀬の股間に手を伸ばし、硬くなった男の部分を握る。
「うぁっ……!」
城戸に男の部分を扱かれ、長瀬は思わずのけ反った。
「こっちもすげー濡れてるぜ」
城戸は腰を動かし、長瀬の女の部分に挿れている自分のモノを抜き差ししながら、濡れた粘膜がこすれ合う卑猥な水音を聞かせる。
くちゅくちゅと生々しく濡れた音は、膣の中に溢れた愛液が城戸の剛直でかき回され、膣粘膜と共にこね回されている音だった。
「俺に孕まされるのを想像して感じたんだろ?」
「! ちがっ……!」
揶揄するように言う城戸の言葉を、長瀬は即座に否定する。
そんなことあるはずがない。
城戸に妊娠させられるなんて、吐き気がするほど嫌なことなのに。
すると、城戸は長瀬の女の部分から自らのモノを抜いた。
「んっ……」
咥えるものを失った長瀬の女の部分は、ぽっかりと口を開け、愛液を溢れさせながら物欲しそうにヒクついている。
「違わねーよ。マ○コこんなグチョグチョにしながら言っても、全然説得力ねーんだよ」
「あ、あぁっ、あぁ……ッ!」
言いながら、城戸は長瀬の女の部分に指を突き挿れる。
ぷっくり膨らんだGスポットを指でなぶられ、長瀬は声を上げた。
ウソだろ……? どうして、こんな……。
城戸にされる行為は嫌でたまらないはずなのに、心とは裏腹に身体は切ないほどに感じてしまっていた。
城戸は長瀬の女の部分から愛液でぬるぬるになった指を抜くと、愛液で濡れテカった肉棒を突き挿れた。
「あぁ……っ……!」
一気に奥まで突き挿れられ、長瀬の口からはため息のような切ない声が漏れてしまう。
「いいぜ、長瀬……お前のマ○コ、さっきよりもグチョグチョで、すげー気持ちいいっ……!」
興奮に息を荒げながら、城戸は長瀬の子宮口をさっきよりも激しく突きまくる。
「あぁっ、あぁ……んっ!」
城戸の硬いモノが子宮口を突くたび、長瀬は切ない声を上げ、喘いだ。
結合部から溢れ出した愛液は、長瀬の尻を伝って流れ落ち、コンクリートの地面を濡らしていく。
最初は痛いだけだったはずの行為は、今となってはもはや快感でしかなかった。
「ん……っ」
ふいに、城戸の唇が長瀬の唇に押し付けられた。
ぬるりとした生暖かい舌が口内に強引に押し入ってくる。
くちゅくちゅと濡れた音を立てながら、城戸の舌は長瀬の口内を蹂躙した。
自分を力づくで犯した格下の男にディープキスされている。
吐き気がするほど嫌なのに、嫌なはずなのに、快感に蕩かされ、発情した身体はそれさえも気持ちいいと錯覚する。
「んぅ……っふ……」
絡まり合う舌に、いつしか長瀬は甘い声を出していた。
「へへ……気持ちよくてたまんねーって顔してやがんな。目が完全にイッてるぜ」
快楽に堕ち、されるがままになっている長瀬を見下しながら、挑発するように城戸が言う。
「グチョ濡れマ○コにチ○ポハメられて、女みたいにヤラれて、気持ちいいんだろ?」
「違う! 俺は女じゃねえっ!」
城戸の言葉に触発され、長瀬は叫ぶ。
「違わねーよ。てめーは女だ。俺のチ○ポでマ○コ犯されて発情してる女だろうが!」
城戸は長瀬の髪を引っ掴んで地面に押さえつけると、硬いモノで長瀬の子宮口を思いっきり突き上げた。
「ぁぐっ……!」
乱暴な行為のはずなのに、長瀬には快感にしか感じられない。
城戸の男性器を咥えこんでいる長瀬の膣が締まり、結合部から、掻き混ぜられて白くトロトロに泡立った愛液が溢れ出る。
「犯されて感じてんのかよ。このまま受精するまで、何発でもヤリまくってやろうか?」
城戸は嗜虐的な笑みを浮かべると、硬く膨らんだ自らのモノで、長瀬の子宮口を何度も執拗に突いた。
子宮を突き上げられ、揺さぶられて、胎の奥から高められていく性感に、逃れるすべもなく長瀬はただ喘ぐしかなかった。
「オマ○コの奥突かれんのが好きなんだよなあ? 晴嵐のキングは」
子宮口を強く突き上げながら、揶揄するように言って、城戸は蔑んだ笑いを漏らした。
やがて、長瀬は城戸に突かれている胎の奥から、ぞくぞくするほどの強烈な快感がこみ上げてくるのを感じていた。
男の部分でオナニーした時のイキそうな感じよりも、もっと強く激しい、得体の知れない激流のような快感。
これがまさか、女の部分でイキそうになっているという状態なのか。
女の部分でイッたら、もう戻れなくなる。
生まれて初めて味わう、胎の底から湧き上がってくる凄まじい快感に、長瀬は恐怖を感じた。
それは、今までの男としての自分が完全否定されることかも知れないし、同じ男であるはずの城戸に雌として決定的に屈辱されることかも知れない。
ともあれ、本能的に危機感を感じた長瀬は、快感に押し流されてしまいそうな理性を必死で奮い立たせ、城戸の身体の下で身をよじった。
少しでも油断すれば、もっと、と雌の本能のままに雄を求めてしまいそうな衝動を必死で抑え、城戸の身体を両手で押し戻す。
「嫌だ、いやだっ、やめろっ、イキたくねぇっ……」
首を横に振ってもがく長瀬の目から涙があふれ、頬を伝って流れ落ちた。
だが、皮肉なことに、胎の奥から押し寄せてくる快感は、拒めば拒むほどアリ地獄のようにずるずると、長瀬を快楽の淵へと引きずり込んでいく。
「嫌じゃねーだろ。オマ○コこんなにしてたら、もうイクしかねえんだよ!」
快感にもがく長瀬を見下ろしながら、城戸は唇の端を吊り上げ、酷薄な笑みを浮かべた。
そして、長瀬の身体を押さえつけ、硬く膨らみ張り詰めた射精間近の男性器で、子宮口をメチャクチャに突きまくる。
「オラッ、俺がてめーをイカせてやる! 長瀬! チ○ポにマ○コ突かれて、犯されてイけっ!」
城戸の容赦ないピストンは、長瀬をとことんまで追い詰め、長瀬の理性や男としてのプライドを粉々に打ち砕いていく。
もはや、長瀬はもがくこともできず、城戸に縋り付き、女の部分深くに城戸を受け入れながら、されるがままになっていた。
城戸がひときわ強く腰を打ち付けた瞬間、長瀬の子宮口に衝撃と共に硬いモノが突き刺さり、子宮に激しい圧迫と振動が加わった。
瞬間、凄まじい快感と共に、膣が、身体が痙攣し、頭の中がスパークしたように真っ白になる。
「あっ、あっ、いく、いくっ……! オマ○コ、イクぅっ……!」
今までに経験したことのないほどのとてつもない快感に、長瀬は我を忘れ、発情期の獣のように叫んでいた。
「俺もイクぜ……! お前のマ○コにザー○ン出しまくってやる……! うっ……イクッ……!」
城戸もまた、荒い息をしながら叫び、唸り、まだ誰にも汚されたことのない、長瀬のまっさらな女性器の奥に、熱くドロドロに粘ついた子種を何発もぶちまけた。
城戸に何度も執拗に突かれ、すっかり発情しきって雄を求めて降りてきていた長瀬の子宮は、その入口でピクつきながら射精している城戸の亀頭に食らいつき、尿道口に吸い付いて、発射されたばかりの新鮮で濃厚な精液を吸い込み、貪る。
膣奥の子宮口に城戸の射精を感じながら、長瀬は初めて女の部分で絶頂した。
「あー、すっきりした。溜まってたから、すげえ気持ちよかったぜ」
長瀬の女性器で童貞を捨てた城戸は、やっぱ、オナニーよりセックスの方が断然気持ちいいよな。などと独り言ちながら、自らの身体の下に横たわる長瀬に目をやった。
女の部分での絶頂がよほど強烈だったのか、長瀬は目を閉じたまま、ぐったりと伸びている。
ちょうどいい。今のうちに証拠写真撮っとかないとな。
城戸はにやりと笑うと、学ランの内ポケットからスマートフォンを取り出し、カメラを起動した。
そして、まだお互いの性器が繋がり合ったままの結合部をアップで何枚も撮影する。
次は引きで角度を変えて、長瀬の顔と結合部が同じ画面に入るように撮った。
「これでよし。さて、次は中出しの証拠画像だな」
城戸は腰を引くと、長瀬の女の部分に挿れていた自らのモノを抜いた。
途端に、ごぽっと濡れた音がして、開き切って口を開けたままの長瀬の女の部分から、城戸が中出しした精液と長瀬の愛液が混ざりあって、白く泡立った粘液がどろりと溢れ出る。
「うわ……すげえ……めちゃくちゃエロいじゃねーか……」
城戸は興奮しながら、中出しされた精液を溢れさせている長瀬の女の部分にカメラを向け、何枚も何枚もシャッターを切った。
もちろん、長瀬の女の部分のアップと、長瀬の顔と女の部分を同じ画面に入れた写真を撮り分けることも忘れない。
カシャッ、カシャッ……。
「ん……っ」
聞きなれたシャッター音に、長瀬は身じろぎした。
目を開けると、スマートフォンを手にした城戸がこちらを見ていた。
「何……してんだ、てめぇ……」
「いいのが撮れたぜ。お前が女だっていう証拠がな」
スマートフォン片手に何やら操作していた城戸は、その画面を長瀬の目の前に差し出す。
「?!」
城戸に差し向けられたスマートフォンの画面を見た長瀬は、思わず目を疑った。
そこには、城戸と繋がり合った女の部分の画像や、処女喪失の血をにじませながら、中出しされた精液を溢れさせる女の部分の画像など、目を覆いたくような自らの痴態画像が、数えきれないほど画面いっぱいに並んでいたからだ。
「てめぇっ、何撮ってやがる! クソが! よこせ!」
長瀬は怒りをあらわにすると、城戸のスマートフォンを奪おうと手を伸ばした。
「おっと」
城戸はスマートフォンを長瀬から遠ざけると、
「こいつを奪ったところで、ムダだぜ。データは全部、俺のパソコンに送っといたからな」
「何だと? てめえ、一体どういうつもりだ!」
詰め寄る長瀬に、城戸はおかしくて仕方ないといった風に嘲笑うと、
「この画像、長瀬派の連中が見たら、どんな顔するだろうなあ? まさか、てめーらがケツ持ってる頭が女で、対抗勢力の派閥の頭にヤラれてるなんて、夢にも思ってねえだろうなあ」
「! 城戸、てめぇ……!」
揶揄するように言う城戸に、長瀬は怒りの形相で掴みかかる。
だが、城戸は全く動じる様子もなく、勝ち誇ったような意地悪な笑みを浮かべると、長瀬の胸倉を掴み返し、威圧するような強い口調で言い放つ。
「バラされたくなかったら、俺の女になれよ」
「クソが……誰がてめえなんかの……」
悪態をつき、攻撃的な目で城戸を睨み付ける長瀬だったが、怒りに震えながらも、結局は城戸の言うことに従うしかなかった。
【to be continued...】 2014/09/10UP
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